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岡本太郎記念館

『岡本太郎の版画』展

2020-.2.26-6.28
岡本太郎の版画

芸術は、毎日の食べ物とおなじように、人間の生命にとって欠くことのできない絶対的な必要物。生活そのものであり、生きること。
そう考えていた岡本太郎は、あらゆるチャネルを通じて、暮らしのなかに芸術を送り込んでいきました。その表現領域は、太陽の塔からネクタイピンまで、ありとあらゆるジャンルにおよんでいます。
特徴的なのは量産可能なマルチプル作品を積極的に送り出したこと。テーブル、イス、時計、ライター、バッグ、鯉のぼり、スキー、カップ、ネクタイ、スカーフ、トランプ……etc.
極めつけはウィスキー1本に1個ついてくる《顔のグラス》です。「キャリアに傷がつく」との周囲の反対を押し切って、太郎は喜んで「オマケ」をつくりました。
底流にあったのは「芸術は一部のマニアや金持ちのものではなく、民衆のもの」という芸術観です。全国に数多くのパブリックアートをつくったのも、タダでばら撒くオマケを制作したのも、すべては「芸術は生活そのもの」との考えからでした。
そんな太郎がもっとも力を入れたメディアのひとつが版画です。版画なら民衆の暮らしのなかに入っていけると考えたのでしょう。リトグラフ、エッチング、シルクスクリーン、木版など種々の手法を使いこなして、太郎は多彩な版画作品を遺しました。
版画に焦点をあてたはじめての企画展です

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