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コラム

空間メディア入門

第1章 空間で語る 1-1 空間というメディア

2012.3.12

 それでは、講義をはじめましょう。長丁場になりますが、どうぞ最後までおつきあいください。
 はじめに簡単に自己紹介をします。ぼくは「現代芸術研究所」という事務所を主宰しています。名前から画家や彫刻家の集団をイメージされるかもしれませんが、そうではなくて、プロデュースとプランニングの専業事務所です。
 こんな名前がついているのは、創設者が「太陽の塔」をつくった岡本太郎で、彼が大阪万博のテーマ館(「太陽の塔」もその一部です)をプロデュースするために設立した事務所だから。ここを拠点に、ぼくは「空間メディアプロデューサー」として活動しています。
 肩書きを見て「なにをする人なんだろう?」と思われたかもしれませんね。「空間メディア」というのはぼくの造語です。一般に流通している言葉ではないけれど、文字通りメディアとしての空間≠意味しています。
 つまりぼくの仕事は「メディアとしての空間をつくる」こと、すなわち「空間でコミュニケートする仕掛けをつくる」ことなんですね。
 ぼくはいままで、万国博覧会、見本市、美術館、展覧会など、いわゆる「展示」の領域を中心に、ライブイベントやコンベンション、ときには葬儀にいたるまで、さまざまなジャンルの仕事をしてきました。
 一見すると節操なく手を広げているように見えるかもしれませんが(笑)、やっていることはぜんぶ同じで、「空間というメディアで効果的なコミュニケーションを実現するお手伝いをすること」なんですね。実際にプロジェクトをハンドリングしていく際の「プロデュースの方法論」もまったく同じです。
 この講義では、日ごろぼくが主戦場としている「空間メディア」について考えていきます。「空間でメッセージを伝えるとはどういうことか」「空間というメディアを使いこなすにはどうすればいいのか」をお話していきますので、リラックスして聞いてください。
 では、はじめましょう。

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